近年の高校生の進学に対する意識

 

高校への進学率は1974年以降、90%を超えるようになりました。
経済的に豊かになり、少子化の影響で一人の子供に対して掛けることができる教育費が増えたためだと言われています。
大学への進学率も2009年にはおよそ50%となり、短大と専門学校を合わせると90%以上の人が高校卒業後も進学しているのだそうです。

■何のために進学するの?

高校生の進学が多い背景には、就職難が関係しています。
たくさんの求職者がいる中で、企業が採用において求職者に求めるニーズは多様化しています。
専門技術や社会技能、コミュニケーション能力などのスキル、学歴など様々な視点から判断されます。
社会人経験のない学生にとって、経験から裏打ちされるスキルはありませんよね。
そのため、就職するには、学歴、そしてそこで学ぶ専門的な知識が求められており、それらを得るために進学を希望する人が多いようです。

■大学への進学が多いのは何故?

高学歴・キャリアと言えば「大卒」というイメージがあります。
日本の企業では当たり前だった年功序列や終身雇用といった制度が、バブル崩壊と共に見直され、能力主義が高まりました。
雇用形態も正社員以外の派遣社員やアルバイトなど、不安定な形態が増えています。
こうした中で正社員として条件の良い会社で安定して働くには、中途採用だと高いスキルが求められるため、非常に難しくなっています。 また、新卒で大量募集をして中途はほとんど採用しないような企業も多いですよね。
したがって、良い大学へ進学して、最初にいかに良い会社に就職するかというのが人生のターニングポイントと捉えられる傾向にあり、大学への進学に繋がっているようです。

■高校生の進学に対する意識

RECRUITが2011年に行った「高校生の進路選択に関する調査」では、2009年に行われた同じ調査に比べて、志望校を決める際に「就職に有利であること」「資格取得に有利であること」を重要視する傾向が高まっていることがわかったそうです。
また、大学や短大進学者は「校風や雰囲気」を重視するのに対して、専門学校進学者は「就職に有利であること」を重視して学校を選んでいるようです。
このようなことから、高校生の多くが就職に役立つ勉強をしたいと考えていて、専門学校は中でも就職に直結する技術や知識を学ぶことができる場所と捉えられていることがわかりますね。

■今後の動向

高校生のなりたい職業を調べたところ、教員、公務員、医師、理学療法士、臨床検査技師、歯科衛生士、薬剤師、看護師、保育士、弁護士、栄養士、介護福祉士といった「師」や「士」のつく専門的な職業や、資格の必要な職業などが人気のようです。
また、厚生労働省が発表した2011年4月1日現在での「2011年3月大学卒業者の就職率」は過去最低と同率の91.1%となっていることからも、今後、専門的な勉強ができて、就職に役立つ資格が取得できる学科や専門学校の人気がより高まると考えられます
。 これまで、進学希望者の中には、「親に勧められて進学を決めた」という人も少なくありませんでした。
親に勧められて進学するのが悪いというわけではありませんが、「何のために進学するのか」「なぜ勉強するのか」という目的意識をしっかりと持つことが重要ですね。